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2000年 8月

椹野道流 龍泉奇談
重松清 舞姫通信
田中芳樹 銀河英雄伝説1
村山由佳 BAD KIDS
高見広春 バトル・ロワイアル

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椹野道流   「龍泉奇談」

 遠野の民宿で、「座敷わらし」に会って行方不明になってしまった友達を探してほしいと依頼された森と敏生。 遠野を破壊するほどの力を持った龍神に戦いを挑むことになってしまった彼らの運命は・・・

 「・・・こいつのいない世界など、俺には何の意味もない」by森
 いやぁ、言っちゃいましたねぇ〜(^_^;) もう後戻りは出来ないことにまで、敏生にのめり込んでしまったのね・・・
 そこまで森の心を無意識にとはいえ、がっちり束縛してる敏生って、可愛い顔した悪魔かも??(笑)
 それにしても、たった一人の為に世界のすべてを犠牲にしていいなんて、あんたらはいいかもしれんけど、私らはどうなんねん!!
 そういえば、”セーラームーンS”のみちるさんが同じような事言ってたなぁ・・・「はるかのいない世界など、何の意味もないのよ」みたいな(^_^;) 

重松清   「舞姫通信」

 10年前に校舎から飛び降り自殺をした生徒を”舞姫”と名づけ、毎年誰かが彼女への憧れにも似た思いを綴る「舞姫通信」。 その学校に赴任してきた岸田宏海は、双子の兄を自殺で亡くしていた。 そして、兄の恋人は心中未遂のタレントを手がけ、彼は世の中にたくさんいる舞姫たちに影響をあたえていく。 人は死ねる。いつ。いつか。いつでも・・・

 高校生の頃、私も彼らのように”死”に憧れていたころがある。 それは、ひどいイジメにあっているからだとか、受験戦争で苦しんでるからだとか、そんなちゃんとした意味のある死じゃなくて、ただ「死んでみたい」という感じの想い。
 「いつでも死ねる。だからとりあえずは生きてようか・・・」みたいな事を思いながら、なんとか自分自身の平衡を保ってたような気がする。
 大人になるなんて思いもせずに、「きっと30までは生きてないや」なんて思ってたのに、気がつけばいないはずの歳も過ぎたし・・・(^_^;)
 なんか読み終わって、甘酸っぱい香りをかいだような気がした作品でした。

田中芳樹   「銀河英雄伝説 1」

 壮大な宇宙の叙事詩の第1巻。
 とにかく登場人物が多くて、私の頭ではちょっとついていけないとこがあったりして・・・(カタカナに弱い私(^^ゞ)
 私が好きなのは、キルヒアイス♪ ラインハルトと一緒にいるキルヒアイスが一番好きで、彼のラインハルトへの絶対的な献身の姿が、心にぐぐっとくるんですよねぇ(^v^)
 それにヤンの側にいるユリアンもかわいくって好き♪ 
 私って、こういう側にいるだけで相手を助けてあげられる人が好きなのよね。
 それにしても、まだこの一大叙事詩の幕開けだというのに、もう銀河帝国と自由惑星同盟という世界が、私の頭の中に出来上がってしまってるんだから、すごい小説です!

村山由佳   「BAD KIDS」

 年上のカメラマンに恋をしてる都。 ラグビー部の同性のチームメイトに恋をしてる隆之。 彼らは、決して報われない恋に傷つき苦しみ、お互いいたわりあいながら、それでもひたむきに未来へ向けて歩いていく。

 「天使の卵」に続いて読んだ村山作品。 
 この本は、都の視点と隆之の視点での物語が交互に語られてて、それがとても面白かった。
 立場は違っても同じ苦しみを抱えてる2人が、男女を超えた関係になっていくのが、なんかとってもいい感じです。
 でも私の18歳は、こんな恋に悩んだり傷ついたりなんて事はなかったなぁ。
 私の高校時代はヤンキー大流行の頃で、とにかくあの剃り込み入ってる頭や太い学生ズボンが嫌いで嫌いで・・・(^_^;) 

高見広春   「バトル・ロワイアル」

 1997年、大東亜共和国の香川県城岩中学校3年B組の生徒42人は、政府が毎年行っている戦闘シュミレーション”プログラム”の対象に選ばれた。 修学旅行の途中で拉致された彼らに待ち受けていたのは、最後の一人になるまで生徒同士で殺しあう、殺人ゲームの開始の合図だった。

 あまりにも過激で残酷という事で問題になった作品だけど、私はそんな事より、極限状態で人としてどうやって生きていくのかを考えさせられた。
 どんな事があっても、決して自分からは殺さないと誓う人、たとえ友達といえども自分の為には殺していいと思う人、愛する人と戦うより自ら死を選ぶ人、恐怖で自制心を無くしてしまう人・・・
 42人の生徒は、それまで”すごい善人”も”すごい悪人”もいなかったはずなのに、”自分の死”と向き合った時、ベクトルがどちらかに傾いていく。
 でも、どちらに傾いても空しく哀しい・・・
 それでも、いつ終わるかも分からないゲームに勝ち続けることを誓うラストは、生に対しての貪欲な力強さを感じて、この馬鹿らしい大東亜共和国の終わりはもうそこまできてるんじゃないか、っていう未来への希望が持てました。


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