
2001年 4月
| 宮部みゆき | 理由 |
| 山本文緒 | ぼくのパジャマでおやすみ |
| 山本文緒 | 絶対泣かない |
| 乃南アサ | 氷雨心中 |
| 山本文緒 | おひさまのブランケット |
| とみなが貴和 | EDGE〜エッジ〜 |
| 宮部 みゆき 「理由」 朝日新聞社 |
荒川区で起きた「一家四人殺し」。 しかしこの四人は、この家の持ち主ではなく、おまけに全くの他人同士の集まりだった。 彼らは一体誰なのか? 本当の持ち主は? 犯人と言われた男や目撃者、あらゆる関係者の目を通して見える事件の真相とは?
宮部みゆきのいつもの作品とは全然違ってて、すごい硬派な社会派小説でした。
とにかく登場人物が多いんだけど、一人一人の生い立ちから性格までを本当に細かく描いてて、層の厚さは圧巻です(^v^)
一つのマンションをある家族が買った為に、様々な人たちが犠牲になってしまう。
人間というのは、今だけがあるんじゃなくてみんな過去から繋がってて、事件に巻き込まれてしまった人達すべて、その一点が交わってる。
何気なく見てる、TVで報道される向こう側にも、こういう事って果てしなく広がってるんだと思うとちょっと怖いです・・・
それにしても、”競売”っていうのは問題が山積みだと思う( ̄^ ̄)
よく、「ミナミの帝王」で、恐い金融屋のおっさんたちが競売で競り落としたりしてるもん(TVの見すぎか??)
| 山本 文緒 「ぼくのパジャマでおやすみ」 集英社文庫 |
ほずみと股一の欲しいものは2つ。 一つはバイクで、もう一つはかわいい彼女。 新車のバイクを買ったローンの返済の為、彼らはドーナツ屋でバイトをし、そしてほずみは真冬という彼女をゲットする。 しかし、股一に内緒にしたことから、事態は悪くなる一方で・・・
これもコバルト文庫の復刻版て事で、なかなか懐かしい臭いがした(笑)
私は高校時代、まったくバイトをしたことがなくて、ほんとに平凡な学生やってたから、こういうのには憧れるなぁ〜
でも、きっとその時代にこういう本を読んでたら、「ケッ( ̄^ ̄)」って感じやったんやろうけど、今読むと「あ〜、青春やなぁ・・・」って変に感動したりして。あは(^^ゞ
| 山本 文緒 「絶対泣かない」 角川文庫 |
専業主婦から、看護婦、教師、女優・・・いろんな職業の女たち。 働いてればいろいろあって、どんなに自立していても、強気でいても泣きたい時がある。 そんな15の物語。
女ってほんとに強い(^◇^)
この15の職業についてる女達は、みんな人間関係や夢やプライドや、そういうものに傷ついてるんだけど、それでも強くたくましく生きていく。
本当に自分の望んだ仕事につける人なんて、ほんの一握りしかいないけど、どんな仕事についてたって”自分の仕事”は大切にしないといけないな。
過去でも未来でもなくて、今の自分が選んでる”職業”なんだから♪
でも、たまには泣きたい時もあるけどね。(そして、私は「絶対、泣いちゃう」のであったσ(^◇^;))
| 乃南 アサ 「氷雨心中」 幻冬舎文庫 |
敬吾は山形から神奈川の作り酒屋に出稼ぎに来た。 杜氏は彼の祖父の親友であった老人で、米が発酵する蔵で少しずつ老人は過去の悲劇にに引き戻されていく。 線香・能面などの職人の世界が舞台の6つのミステリー。
ミステリーの短編小説というのは、最後のオチがしっかりしてないと「な〜んだ」って事になるけど、ほんとにどの話も面白かった♪
そして、どの話もゾッするラストが待ってます。
特に「おしず提灯」という短編は、一人の男を挟んで、奥さんと主人の女友達がしたたかな戦いをするんだけど、奥さんのそんな事を微塵も感じさせない暗い情念が最後に悲劇を起す。
能天気で優しくて子煩悩で・・・でも目に見えないけれど、少しずつ”鬼”になっていく女。恐いです( ̄◇ ̄;)
| 山本 文緒 「おひさまのブランケット」 集英社文庫 |
野球少年の周太郎と、彼に恋する幼馴染みの野々子。 プロ野球界入りした彼を追って上京した野々子は、予備校で美衣子という不良少女と親しくなる。 しかし美衣子は、周太郎に恋していた。
これもコバルト文庫の復刻版って事で、なんともかわいい内容でした(^^ゞ
ちょっと優柔不断な男の子と、好きなのに素直に気持ちを伝えられない女の子、そしてどこまでも自分に正直な女の子。
恋と友情に揺れ動く彼らの関係は、とっての甘酸っぱい思いがしました。
とは言うものの、そんな青春の1ページなんて、私にはどこを探しても存在しないんだけどね・・・σ(^◇^;)
| とみなが 貴和 「EDGE〜エッジ〜」 講談社X文庫ホワイトハート |
”男装の麗人”大滝錬摩は天才心理捜査官だが、3年前の事件で同僚を傷つけられ、今は飛騨で隠居生活を送っていた。 しかし、都内で高層建造物を爆破する事件が多発、犯人を見つけ出すために警察は錬摩に協力を要請する。
いやぁ、練摩ちゃんカッコイイ〜〜〜〜!!!(^O^)
やっぱりオスカル様大好きの私としては、「男装の麗人」という響きにはめっぽう弱いっす(^^ゞ
一歩踏み出せば犯人の意識と同化するくらい、ギリギリの所に立ってる練摩。
でも、事故の後遺症で脳の機能が3歳児になってしまった宗一郎だけど、彼の真摯な目で見つめられる限り、絶対に彼女が向こう側に落ちていくことは無いと信じれる。
宗一郎を理解はしていても、どうしても3年前の彼でない事が納得できずに苦しむ姿が痛々しくて、いつかみんなが元通りになる事を願わずにはいられないよぉ(T_T)