2001年 5月
| 小野不由美 | 魔性の子 |
| 篠田節子 | 女たちのジハード |
| 小野不由美 | 月の影 影の海 |
| 小野不由美 | 風の海 迷宮の岸 |
| 小野不由美 | 東の海神 西の渡海 |
| 小野不由美 | 風の万里 黎明の空 |
| 小野不由美 | 図南の翼 |
| 小野不由美 | 黄昏の岸 暁の天 |
| 山本文緒 | あなたには帰る家がある |
| 小野 不由美 「魔性の子」 新潮文庫 |
子供の頃、”神隠し”にあった高里。 それ以降、彼の周りで彼をいじめた者たちは、ことごとく事故にあうという。 教育実習で母校にやってきた広瀬の前で、高里に関わった生徒が次々と不慮の事故におそわれる。 これは、本当に彼の”祟り”なのだろうか?
「十二国紀」の番外編という本作。 確かに「十二国」に繋がる話だけど、これだけでも十分に面白いです♪
子供の頃から、「ここは自分の居場所じゃない」と思い続けてきた広瀬。
どこかにある自分だけの故国を夢見て、でもやっと見つけた、自分と心から分かり合えると思った高里は、マジでこの世界の人間じゃなかったという・・・
彼が言う、「俺を置いていくのか」という言葉に込められた悲痛な思いには、胸が締め付けられました。
まさかと思うけど、高里を追って向うの世界に行ってないよねぇ・・・それはちょっと恐いっす( ̄◇ ̄;)
それにしても、「屍鬼」もそうだったけど、少しづつ追いつめられて最後には人間性さえ失っていく集団パニックには身も凍る思いがしました(-_-;)
| 篠田 節子 「女たちのジハード」 集英社文庫 |
リサ・康子・みどり・紗織・紀子は、保険会社に勤める5人のOL。 仕事に恋にお金に結婚に、戸惑いながら傷つきながら、それでも彼女たちは自分らしく生きるための運命を逞しく切り開いていく。
5人5様の生き方は、時に笑えたり、時にむかついたり、時に涙したり・・・
女が生きていく為に何が必要なんだろう? 結婚? お金? 仕事?
彼女たちは、何かを選択して精一杯努力するんだけど、空回りすることもしばしばで、でもみんな何かを掴み取って、清々しいほど潔く前に進もうとします。
結局「普通の人生」なんかなくて、いくつもの結節点で一つ一つ判断を迫られながら、たった一つの人生を選び取ってる。
そんな康子の言葉が胸に響きました。
| 小野 不由美 「月の影 影の海」 講談社X文庫ホワイトハート |
高校生の陽子の前に突然現れた謎の男。 彼はケイキと名乗り、陽子は自分の主だと言って異世界へと連れ去る。 しかし、途中でケイキとはぐれた陽子を待っていたのは、人々の裏切りや異形の獣たちとの果てのない戦い。 彼女がこの世界にやってきた意味は何なのか?
再読なんだけど、ほんとに新鮮な気持ちで読めたという・・・σ(^◇^;)
いやぁ、陽子主上最高です♪
前に読んだ時は、その頃の精神状態もあったのか、なんかやたらと暗かったような気がしてたんだけど、読み返してみると、も〜ほんとにかっこいい!
突然、訳の分からん世界に連れてこられて、信じた人には裏切られ、妖魔とはいえ生き物を次々殺さなくちゃいけなくて、どんどん心が荒んで自暴自棄になって・・・
弱音ばっかり吐きながら、それでも自分の運命に絶対負けず立ち向かう所は涙涙です・・・(T_T)
楽俊と出会って他人を信じる心を取り戻し、延王たちと出会って、血にまみれながらも正しい道を選ぼうとする陽子。
きっと女の子なら、一度は憧れるヒロイン像じゃないかな(^v^)
| 小野 不由美 「風の海 迷宮の岸」 講談社X文庫ホワイトハート |
麒麟は王に仕える神獣。しかし、泰麒は子供の頃に蓬莱(日本)に流されたせいで、蓬山に帰ってからも麒麟としての自覚も能力もないまま。 そして時は過ぎ、ついに王を選ぶ日が近づき門は開かれる。
再読第2弾。
まだ10歳のちっちゃくて、ういういしい泰麒がかわいいです。
でも、なんの自覚もないのに”王”を選ぶという大役を任され、おまけに天命が分からないまま王を選んで、幼い泰麒が悩み苦しむ姿はほんとに痛々しくって、「こんなに苦しめる”天”って何やねん!」って、も〜腹が立ってしかたなかった( ̄^ ̄)
暗〜いけど優しい景麒や、ちょっと意地悪な延王・延麒コンビのお蔭で、やっと笑顔になれたから良かったものの、「魔性の子」の高里のあまりにも不幸な運命がここから始まったのかと思うと、ちょっと哀しいなぁ・・・
| 小野 不由美 「東の海神 西の渡海」 講談社X文庫ホワイトハート |
廃墟となった雁国にようやく王が玉座に座り、二十年をかけて延王尚隆と延麒六太は国の再興に力をつくしていた。 しかし、六太の前に昔出合った更夜が現れ、彼の企みで六太は囚われてしまう。 まだ落ち着かない延国に反乱の火ぶたが落とされた。
再読第3弾。
延王・延麒の主従は「十二国」で一番好き♪♪
尚隆はかっこいいし、六太はかわいいし〜
蓬莱生まれの”胎果”の二人が目指す、妖魔に襲われず、緑豊かな誰もが飢えない国作りが始まったばかりの頃。
口は悪いし、いい加減だし、でもこの反乱の時は、延麒の為に信じられない無茶した延王・尚隆。
まがりなりにも”王”に対して馬鹿呼ばわりするけど、ほんとに国を任せていいと信頼できた延麒・六太。
そんな2人だからこそ、 ”今”じゃ十二国で一番の治世を敷いてる雁国を作れたんじゃないかな(^v^)
それにしても、前2作でちょこちょこ出てきてた二人だけど、この頃(数百年前!)から他の国に偵察(遊び?)に行ったりしてたのね・・・下で働く方達の苦労がしのばれますσ(^◇^;)
| 小野 不由美 「風の万里 黎明の空」 講談社X文庫ホワイトハート |
景王になったもの何も分からない自分に腹だたしい陽子。 芳国王が殺され、娘であるが為に貧しい生活を強いられる祥瓊。 蓬莱で親に捨てられ海客として過ごし、仙になったもの蔑まされている鈴。 それぞれが怒りや悲しみの果てに飛び出して、行き着いた先にあるのもは・・・
再読第4弾。
3人のあまりにも過酷な人生・・・
みんな自分のいた世界からはじき出され、望んでない世界で生きる事を強いられるんだけど、ほんとうにツライです(T_T)
いきなり王になって、まともに書状も読めず、官にはないがしろにされる陽子主上。
苛立ち哀しみ、それでも投げ出さずに”王”として正しい道を探そうとするところが、またまたかっこいい(^▽^)V
そして、祥瓊は楽俊と、鈴は清秀と旅の中で出会い、不幸だと泣くより恨むより、今の自分が納得できる生き方をしようと立ち上がる。
だからこそ一時は憎んでしまったことのある陽子に出会っても、彼女の悲しみを分かってあげられたんだろなぁ。
それにしても、決して出会う事なんてなかっただろう3人。
運命とは不思議なものです(@_@)
| 小野 不由美 「図南の翼」 講談社X文庫ホワイトハート |
王が倒れて二十七年の恭国は、日増しに治安は乱れ妖魔が徘徊していた。 豪商の父を持つ珠晶は、そんな国に憂え王となるために蓬山を目指すが、そこは妖魔の跋扈する地。 そして理解し合わない人々の群れ。 彼女の戦いが始まる。
再読第5弾。
「風の万里〜」でちょこっと出てきた、供王珠晶が昇山した頃の話。
めちゃめちゃワガママなんだけど、好きです彼女♪
金持ちには金持ちなりの不幸があるなんて、貧乏人が聞いたらムカつくような事を堂々言い切ってしまえるとこが凄い(笑)
頑丘とは、生きてきた過程があまりにも違いすぎて何度もぶつかるけど、お互いが少しずつ近づいて認め合うのには、胸が清々しくなりました。
どこまでも自分の考えに真っ直ぐで、でも自分が間違ってると思ったら、命を賭けてでも正しい道に戻ろうとする。
わずか12歳の彼女だけど、”王”としての器は十分です。
| 小野 不由美 「黄昏の岸 暁の天」 講談社X文庫ホワイトハート |
戴国の王となった驍宗は、半年の間に次々と国を整えていたが、反乱鎮圧に赴いた先で姿を消す。 そして泰麒はその知らせに驚愕し、自分で蝕を起して消えてしまう。 将軍李斎は、自分たちの力ではどうしようもなく、ついに泰麒と同じ海客である景王陽子に助けを求める。
5年ぶりの新刊は、「魔性の子」の頃の十二国側のお話。
周りには、祥瓊や鈴やほんとに気心の知れた者たちが沢山いるし、おまけに王としての自覚も出てきて延王と対等に渡りあったりするんだけど、まだまだ悩み迷う事も多い陽子主上。
本当に信頼できる部下のお蔭で、正しい道を一つずつ見つけようとする姿は、ほんとに痛々しいけどかっこいいです♪♪
そして、陽子の発案で、蓬莱に流されてしまった泰麒を探す為に、いろんな国の王と麒麟が協力したりして、彼女が景王になった事で十二国の世界が少しずつ変化していきそうな予感・・・?
それにしても、いろんな制約があるくせに、何故か抜け道も沢山ある「十二国」の天の法・・・ますます謎は深まるばかりです(^_^;)
そして、一体驍宗はどこへ消えてしまったのか?
ボロボロの泰麒は、果たして彼を見つける事が出来るのか? あ〜、続きが読みたい〜〜〜(>_<)
| 山本 文緒 「あなたには帰る家がある」 集英社文庫 |
秀明は住宅販売の営業マン、綾子は彼の営業先の新築しようとしている家の主婦。 彼らはお互い自分の家庭にない安らぎを相手に求め恋に落ちた。 しかし、それはお互いの妻と夫、子供たち、そして仕事も巻き込んでいく。
「隣の芝生は青く見える」じゃないけど、外から見れば優しくて素晴らしい人に見えても、家庭の中のことまでお互い全然分からない。
秀明と綾子は、自分たちの伴侶を「間違った相手」と思ってるけど、そりゃ一緒に暮らしていればアラも見えてくるもんじゃないかなぁ・・・?
まぁ、結婚のいきさつが2人の場合ちょっと問題があるから、余計に「間違ってた」と思うのかもしれないけどね。
でも、綾子が壊れてストーカーの様になってくのはほんとに恐いです。(^_^;)