
2001年 6月
恩田陸 |
ネバーランド |
皆川博子 |
死の泉 |
とみなが貴和 |
EDGE 2 |
| 恩田 陸 「ネバーランド」 集英社 |
田舎の伝統ある男子校の寮「松籟館」。 冬休みの一週間を共に過ごす事になった、美国・光浩・寛司、そして統。 それぞれの誰も知らなかったトラウマが、この短い共同生活で少しづつ明らかになっていく。
「トーマの心臓」や「ポーの一族」の”クックロビン”なんかを彷彿とさせる内容で、私はめちゃめちゃ好きです〜♪♪
みんなそれぞれトラウマを抱えてて、冷めた目でどこか他人と距離を作ってた4人が初めて自分の気持ちを吐き出した時、言った方にも聞いた方にも新しい心の絆が生まれてくる。
どんなに辛い過去も、どんなに辛い現実も、松籟館の中で浄化されて、彼らは新しい明日へと歩いていける。
「青春ミステリ」って書いてあるけど、少年たちの心の成長を追った「青春小説」って感じです♪
でも、作者もあとがきで書いてるけど、現実の男子校でこんな事はありえんのやろなぁ・・・
ま、夢見る少女たちは、いつまでも美しい少年達が好きなものなのです(笑)
| 皆川 博子 「死の泉」 早川書房 |
第2次世界大戦のドイツでマルガレーテは私生児を身ごもり、ナチの施設「レーベンスボルン」で出産する。 医師クラウスに求婚された彼女は、美しい声を持つポーランドの孤児2人と共に暮らす。 不老不死、カストラート、双頭の少女・・・狂気の幕が開く。
妖しくて残酷で、でもとても美しい小説でした。
ドイツの「レーベンスボルン」を前にTVでやってて、ほんとに金髪で青い目の子供だけの、みんな同じような顔したモノクロ写真を沢山見た事があります。
でも物語は人種差別には留まらす、不老不死を作る為の実験を双子の少女でしたり、美しい声を永遠に残す為に執念を燃やしたりと、クラウス医師の果てしない狂気で進んで行きます。
彼の周りにいる者は人生を狂わされていくんだけど、クラウスの目には残酷な美しか見えない。
最後の最後で「え?」っていうオチがついてるけど、果たしていいのか悪いのか??って感じでしたが・・・σ(^◇^;)
分厚くて、カタカナの名前ばっかり出てくるけど、ほんとに戦時下のドイツの世界が周りにあるように感じました。
| とみなが美和 「EDGE 2 〜三月の誘拐者〜」 講談社X文庫ホワイトハート |
耐えがたい程「死」に憧れる男。 無理解な大人達に憤ってる7歳の少女。 彼らが出会い、共に川の果てに夢見たものとは・・・ 東京で起こった「幼女誘拐」にかりだされた大滝練摩。 天才プロファイラーの第2の事件。
今回の宗一郎くんは、ちょっと成長して10歳。 まだまだ子供だけど我慢する事も覚えたりして、練摩の良きパートナーになりつつあるみたい(^▽^)V
練摩の過去が今回明らかになったけど、あまりにも過酷っす。 あんなトラウマ抱えて、普通なら絶対まともに生きていけないって(泣)
崖っぷちから転げ落ちそうになりながらも、必死で踏みとどまってる彼女がほんとに愛しいです。
まだ秘密があるみたいだけど、すべてを明らかにして彼女が許される日がくるのを願うばかり・・・
ただ、今回は「ロードムービー風」って事で、隅田川や神田川周辺が延々と出てくるんやけど、全く分からない場所なんでちょっと退屈だったかなぁ〜