
2001年 7月
黒川博之 |
大博打 |
篠田真由美 |
センティメンタル・ブルー |
石田衣良 |
池袋ウエストゲートパーク |
椹野道流 |
雨衣奇談 |
| 黒川 博行 「大博打」 新潮文庫 |
ディスカウントショップの創業者の老人が誘拐され、金塊2トンの身代金が要求される。大阪府警の裏をかき、無人の漁船に金塊を積み奪取するはずがタンカーと衝突。一度は諦めかけた犯人だが、一世一代の大博打に打って出る。
誘拐犯と誘拐された老人の、なんとも緊張感のない会話が面白かった♪
どこからどう見ても、根っからの悪人でない彼が、どうしてこんな大胆不敵な誘拐事件を起したのかが明らかになるにつれ、犯罪者である彼に「がんばれ!」って応援してしまった(^^ゞ
だって、ほんとにこの被害者の家族って最低で、父親の命はないがしろにするし、こずるい事して何とか身代金を自分達の物にしようとするし、一体どっちが悪人やって感じです(怒)
大阪府警の刑事さんたちもなかなか個性派ぞろいで、犯人に翻弄されながらも少しずつ追いつめていくところは、ドキドキでした。(でも、犯人応援してたけど(^^ゞ)
いい味してるこの老人が、やっぱり最後もいい味出してて、ラストは思わずニンマリ(^▽^)V
| 篠田 真由美 「センティメンタル・ブルー」 講談社ノベルズ |
建築探偵シリーズのかわいい脇役”蒼”の4つの番外編♪
「ブルーハート、ブルースカイ」は、蒼の11歳の頃の話。 坂の上に建ってる家に住んでいた奈々江さんの秘密。 彼がその秘密を解きほぐした時、青い空の下、彼は一つ大人になった。 それはとても切ない涙と共にだけど・・・も〜、泣けます(T_T)
「ベルゼブブ」は、高校3年生の頃。 蒼の名前が”薬師寺”っていうのを忘れてて、最初誰か分からなかったという・・・(笑) 学校で起った動物虐待事件と、学校に伝わる伝説と、過去にあった学内紛争とが絡み合う。 いつも京介と深春のそばにいる蒼が、ちゃんと友達作ってるんだと思うとなんかうれしい(母心?(^_^;))
「ダイイングメッセージ<Y>」と「センティメンタルブルー」は、高校3年生と大学1年生の頃。 自殺してしまった”彼”と双子の兄にまつわる2編。 蒼の親友”カゲリ”くんはほんとにいい奴で、蒼の事を分かろうと努力してくれるのがうれしいな♪ いつか、みんな話せる日が来ますように・・・
| 石田 衣良 「池袋ウエストゲートパーク」 文春文庫 |
真島誠は、池袋西口商店街にある果物屋の息子。 殺人、誘拐、麻薬、やくざ、ガキの内戦・・・ 若者たちは命がけでストリートを駆け抜ける。 そして誠は、そんな池袋で起るモメゴトを処理する”トラブル・シューター”なのだ。
4つの連作からなってて、どの話もミステリー仕立てになってて面白いです♪
誠は「ときどき氷みたいに冷たい奴だと思うときがある」と友達が言うように、決して正義のヒーローなんかじゃなくて、モメゴトの最後のケリは、それがどんな結果になろうと本人たちにつけさせる。
そんなちょっと突き放した感じが、誠の本当の優しさなのかもしれないなぁ・・・
誠の周りにいる友達も個性派ぞろいで、やくざやパソコンおたくや秀才の引きこもり、彼らが集まってトラブルを終結させていく手腕には、ほんとにビックリさせられます(@_@)
こんなに若者のクールでかっこいい話を書くなんて、若い作家だろうと思ってたら、私より年上だった・・・ なんだかショック( ̄◇ ̄;)
| 椹野道流 「雨衣奇談」 講談社X文庫ホワイトハート |
森のもとへ、10年近く前に家を出て行方不明になっていた父親から手紙がくる。ある老婆から、夫が昔貰った壺の持ち主を捜す依頼を受けた森と敏生は、ベトナムに旅立つ。父親の手紙の消印がベトナムだった事で、複雑な思いのまま・・・
今回は久しぶりに河合師匠が何故かベトナムにやってきてて、敏生は暑さでグッタリの森をおいといて、美味しい物を食べまくってます♪
それにしても、相変わらずのラブラブな二人(^▽^)V
だんだん森の方が敏生に甘えてきてるような・・・ ま、いつもメソメソしてた頃の敏生よりは、だいぶんしっかりしてきてるもんなぁ〜
それにしても、あの龍の壺は一体何なの? 絵でありながら命を授かったんなら、もっと描いてくれた人を幸せにしたらんかい!
あげくは、一つだけ願いを叶えたったら、本物の龍になれるやとぉ! 自分だけ良かったらそれでいいって事やんかぁ(怒)
なんだか、納得いかんわぁ( ̄^ ̄)
森の過去が少しずつ明らかになってきたけど、まだまだ謎は深まるばかり・・・「悪魔の子」ってどういう事?気になります(ーー;)