2002年 10月
桐野夏生 |
OUT |
浅田次郎 |
壬生義士伝 |
| 桐野 夏生 「OUT」 講談社文庫 |
深夜の弁当工場で働く4人の女たち、雅子・ヨシエ・弥生・邦子。 ある日、弥生が主人の身勝手さに耐え切れず、玄関で首を締めて殺してしまう。 彼女は職場で一番頼りになる雅子に助けを求め、雅子はヨシエと成り行きで加わった邦子と、死体をバラバラに解体してゴミとして捨てる。 完璧に思えた計画は少しずつ綻び、金や恨みの陰が彼女たちを後戻りできない事態へと突き進めていく・・・
う〜ん、この話って賛否両論ないのかなぁ?
私ははっきり言ってあんまり好きじゃないです(ーー;)
4人の主婦が抱える闇・・・その闇がなんともジットリとまつわりついて息苦しい程で、彼女たちが犯す犯罪より何より、私にイヤ〜な気分をもたらしました。
がんじがらめの世界から自由を得る為に一線を超えてしまう事は、それがたとえ日常からかけ離れてしまった犯罪でも構わないと思うんだけど、なんか誰も幸せになれないのがイヤなのよね( ̄^ ̄)
ここまで自分の手を汚してるのに、もうちょっと闇から脱出できてもいいんちゃう?って感じ・・・
ストーリーは今までにない斬新な設定だし面白いとは思うけど、どこまでもこの女たちの闇に引きずられてしまいました(^_^;)
それにしても、深夜の弁当工場の情景はほんとにリアルだったなぁ。
あんまり考えた事なかったけど、朝から並んでる弁当って夜中に作られてるんや・・・と改めて感じてしまった。
| 浅田 次郎 「壬生義士伝」 文春文庫 |
幕末の時代が激変する中、新撰組に吉村貫一郎という隊士がいた。 彼は南部盛岡藩の貧しい武士で、妻と子を養っていけずに脱藩し、どんな事でもする守銭奴と蔑まれながらも新撰組で得た金で仕送りを続けていた。 しかし、新撰組は鳥羽伏見の戦いで大敗し、瀕死の重傷を負いながら、彼は大阪の南部藩蔵屋敷に向かう。 そこには彼の無二の親友大野次郎右衛門がいたのだが、彼の下した沙汰は非情なものであった・・・
泣きました。号泣でした〜〜〜・゜゜(≧□≦)゜゜・。
吉村の独白シーンと、後年誰かが吉村の足跡を辿って取材してる話とが交互に出てくるんだけど、少しずつ明らかになる吉村の人間像が胸にヒシヒシ伝わってきた頃に独白シーンが出てくるんで、ときかく感情移入してしまってドップリはまってしまいました(^_^;)
とにかく、この吉村という人、本当に妻と息子と娘とそしてまだ見ぬ赤ん坊の為にだけ生きてるんです。
こんなにも自分の命より誰かを愛し続ける事が出来るのか?
教え子達には刀は人を殺す道具じゃないと教えていながら、新撰組で人を殺しつづける矛盾の中、それでも妻子の為に金の為にもだえ苦しみながら、生きていく吉村。
でも、彼の姿はいつもニコニコと優しくて、それがたまらなく哀しいのです・・・
そして、彼の幼馴染みであり親友の次郎右衛門。
彼もどうしようもないしがらみの中、唯一の友である吉村に切腹を言い渡したものの、ひっそりとおにぎりを彼の為に握る・・・
も〜、男同士の友情にも涙涙なのです(T_T)
あまり聞きなれない方言なので、ちょっと読みづらいんだけど、だんだん最後はこの言葉を読んだだけで涙ぐむようになってしまった(^^ゞ
「おもさげなござんす(申し訳ないです)」
あ〜、もう泣くしかないですぅ(T_T)