2002年 3月

貫井徳郎 鬼流殺生祭
恩田陸 MAZE
石田衣良 うつくしい子ども
恩田陸 月の裏側
氷川透 真っ暗な夜明け

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貫井 徳郎   「鬼流殺生祭」     講談社ノベルズ  

 明詞7年、帝都東京。 肥前の武家、霧生家の屋敷で不可解な殺人事件が発生した。 被害者の友人、九条惟親は行きがかり上事件の解決を依頼されるが、霧生家は異常なまでに閉鎖的で協力が得られない。 九条は変わり者の友人、朱芳慶尚に相談するが、第2の殺人事件が起きてしまう。

 いやぁ、なかなか妖しげな話でした。 
 横溝正史の世界を彷彿とさせる、おどろおどろしい血と家にまつわる秘密(ーー;)
 憎しみの為に何十年にもわたって企てた復讐が、残酷な形で完結するのはなんとも悲しかったな・・・
 でも、ミステリーとしてはすごい面白かった♪
 朱芳が鮮やかに謎解きをしていくのが圧巻で、「おいおい、なんでそこまで分かるねん(^_^;)」と思いながらも、「やられた〜」って感じでした。
 美形で病弱の朱芳は結構好みかも。でへ(^v^)
 しかし、「明詞」って明らかに明治なんだろうけど、なんで「詞」にしてるのかなぁ?

恩田 陸   「MAZE」     双葉社  

 中近東に近い西アジアの僻地。 その丘の上のある白い豆腐のような建物は、昔から幾度となく”中に入ると人が消えうせる”という事件が起きている。 「存在しない場所」「ありえぬ場所」と恐れられているこの建物の調査を、友人恵弥から依頼された満。 彼らが辿りつく真相とは?

 ”人間消失”ってなんか恐い・・・
 子供の頃に読んだ、壁にもたれた途端四次元の世界に消えてしまった人の話がやたらに恐かったせいか、いまだにたまに壁にもたれるのが恐かったりして(^_^;)
 そんな私なんで、この話の前半で語られる、風説や体験談にゾゾゾっと寒い思いをしました。
 一体彼らはどこに消えてしまうのか・・・満が導き出した恐怖の答えは、ある程度予想はしていたもののこれまた恐い!
 ”それだから白い建物なのか”と妙に納得して読み進めていくと・・・
 いやはや、こういうラストが待っていようとはσ(^◇^;)
 賛否両論ありそうだけど、私は結構好きなラストかな。

石田 衣良   「うつくしい子ども」     文春文庫  

 緑豊かな新興住宅地で起こった、9歳の少女の惨殺事件。 嵐の夜に犯人が捕まるが、それはミキオの弟13歳のカズシだった。 なぜ弟はこんな事件を起してしまったのか? 加害者の家族としてマスコミや周りの冷たい目にさらされながら、それでもミキオはその理由を探す。

 「池袋ウエストゲートパーク」を書いた人と同じとは思えない程硬派な作品だったけど、すっごく良かったです♪♪
 ある日弟が殺人犯になってしまったミキオが味わう、加害者の家族としての苦しみや悲しみはほんとに辛いんだけど、そこから必死で弟の真実に向き合おうとする彼の姿には胸がしめつけられました。
 それにしても、石田氏の子供の描き方はすばらしい♪
 ミキオや彼の友達の成長していく姿が、今はもうカラカラに乾いた私の心を潤してくれる感じがしたなぁ〜(^v^)
 そしてミキオが見つけた、事件の裏側にあったもう一つの恐るべき真相(;゜0゜)
 ミステリーとしても最高です!! 

恩田 陸   「月の裏側」     幻冬社  

 九州の水郷「箭納倉(やなくら)」で、掘割に面した家に住む老女が次々と失踪し、しばらくたつとひょっこり帰ってくるという事件があった。 いなくなっていた間の記憶がないという彼女たちに興味を持った元大学教授とその娘、教授の元教え子と新聞社の記者。 彼らにじわじわ迫る真相とは・・・

 掘割の張り巡らされた町っていうと、福永武彦の「廃市」を思い出すんだけど、本の中にもこの題名が出てきたんでうれしかった♪♪
 それはさておき、いやぁ不思議で不気味な話でした。
 自分意外(もしくは自分も)がもしかしたら別の”何か”になってるかもしれない、ってすごい恐い・・・
 でも、”何か”に変わってみたいと思うのも抗いがたい誘惑かも。
 しかし、あんな姿(めっちゃキモイです)で変化を待つのはイヤだなぁ・・・( ̄◇ ̄;)
 

氷川 透   「真っ暗な夜明け」     講談社ノベルズ  

 久々に大学時代のバンド仲間と再会した氷川透。 地下鉄の入り口で散会した後、外で別れたはずのリーダーが、構内のトイレで撲殺死体で発見される。 現場にはメンバーしかおらず、警察の取調べの最中、メンバーの一人が自殺。 推理作家志望の氷川は2つの事件を推理する。

 氷川くん、なかなか好きなタイプっす♪♪
 理屈っぽいしクールなんだけど、おちゃめでしょ〜もないギャグ言ってみたりして(^^ゞ
 その氷川くんが推理するこの殺人事件は、「それってほんまに出来るん?」っていうようなトリックもなく、納得できるミステリーでした。
 メンバーの視点が次々変わって語られるから、始めはちょっと誰が話してるのか分からんようになったけど、読みすすめてると自分の中でパッと切り替えて読めたかな。
 感情移入しやすくて、登場人物のイメージがわきやすかったです。
 「読者への挑戦状」なるものがあるんだけど、まぁ私にはちっとも解明出来ませんでした。はは・・・
 

 

 

 

 

 

 

 


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