2002年 9月
| 福井晴敏 | 亡国のイージス |
| 椹野道流 | 犬神奇談 |
| 重松清 | 日曜日の夕刊 |
| 恩田陸 | 木曜組曲 |
| 乙一 | GOTH リストカット事件 |
| 井上尚登 | T.R.Y. |
| 福井 晴敏 「亡国のイージス 」 講談社文庫 |
北朝鮮の弾道ミサイル騒動で、世界はTMDというミサイル防御機構をアメリカが中心となって作ろうとし、日本も全護衛艦にイージス・システムを搭載する事を決定する。 そして、試作護衛艦として「いそかぜ」は旧型護衛艦「うらかぜ」と演習をするはずが、突然軍に反旗を翻し「要求に応じなければ東京都民を殺傷する細菌兵器を発射する」と告げる・・・
も〜最高に面白いです!!
軍事用語はバンバン出てくるし内容も重いんだけど、とにかくスピード感があってどんどんページが進んで行くって感じでした。
平和ボケ日本を真の平和国家にしようとした息子を殺され、日本に復讐する事が正しい事と信じて艦を乗っ取る宮津艦長、父親を殺し非情に生きていく事を自分に課す如月行、この戦いは間違ってるとたった一人で艦に戻った仙石。
物語は彼らや政府の役人たち、北朝鮮のテロリストを巻き込みながら、2転3転していきます。
でも、何と言っても”美少年好き”の私は行にドップリとハマってしまいましたσ(^◇^;)
無表情でジャニーズ顔、おまけに自衛隊のくせに長い髪・・・とくりゃ、あまりにも好みすぎ。あは・・・
あまりにも強すぎて”おいおい、サイボーグかよ”ってとこもあるけど、ふとした時の弱い面を見せられて母性本能がぁ〜(笑)
それにしても、日本の危機管理の甘さってよく言われるけど、ほんとにこんな事が起きた時でも最後まで政府は手をこまねいてるんだろうかと思うと、ゾッとしますね・・・
| 椹野 道流 「犬神奇談」 ホワイトハート文庫 |
早川からボーナスとして、香川県琴平温泉の旅行をもらった森と敏生。 琴平にやってきて入ったうどん屋で、敏生は学生時代のただ一人の友達だったという弘和に出会い再会を喜ぶが、彼には不思議な出来事が続いていた。 1ヶ月前から毎晩首の無い犬を見るというのだった。
今回は敏生の学生時代の先輩が出てきて、森はちょっとご機嫌ナナメ。
まぁったく、嫉妬深い男やのぉ〜(ーー;)
でもこの先輩っていうのが、敏生の不思議な力とかも分かってて、周りのいじめっ子たちから守ってくれてたっていうんだから、なかなかの男です。
そんな彼のもとに現れる首のない犬。
今回の事件はあまりにも自己主義な人間の欲の為に、優しい動物を妖魔にしてしまったというちょっと悲しい話でした。
| 重松 清 「日曜日の夕刊」 新潮文庫 |
ある町の春夏秋冬。 家族や恋人や友達や、いろんな人々がいろんな思いで送る日曜日の風景。 そんな12の短編小説。
12の短編小説はどれもとっても面白くて、ちょっと切ないです。
重松氏ってほんとに親子の関係を描くのがうまくて、「サマーキャンプへようこそ」と「卒業ホームラン」はすごく好きな作品♪
どこにでもいそうな親子がかかえる、どこにでもありそうな話なんだけど、読み終わると何か胸がホクホクした。
かっこ悪いお父さんであっても、情けない息子であっても、そんな事は全然関係ない。
しっかり見つめれば、その背中はきっと頼もしく輝いてるんだから(^▽^)V
| 恩田 陸 「木曜組曲」 徳間文庫 |
小説家、重松時子が薬物死してから4年。 毎年彼女を偲ぶ為にうぐいす館に集まる、絵里子・尚美・つかさ・えい子・静子。 いつものように食事をしながらの楽しいパーティだったが、「フジシロチヒロ」が送ってきた花とメッセージをきっかけに、彼女たちの告白と告発が始まる・・・
時子は本当は自殺したのか、それとも誰かが殺したのか?
ほとんどを食事をしながらの会話だけで話が進んでいくという、舞台を見てるような息づまるミステリーです。
次から次へと5人の女性の告白が続いて、時子の死の奥に隠された根深いドロドロしたものが、実は彼女たちにまとわりついてたのが分かってきます。
これがも〜二転3転するので、とにかく面白い!
一体事実はどうだったのか?最後の最後まで騙してくれました(^^ゞ
| 乙一 「GOTH リストカット事件」 角川書店 |
人間の暗黒部分に惹かれるものたちがGOTHと呼ばれる。僕とクラスメートの森野夜がそうだ・・・彼らが出会う猟奇的な6つの事件。
好きです、こういう世界Ψ(`▽´)Ψ
いや、だからってアブナイ奴ってわけじゃないです。(と自分では思ってる)
とにかく主人公の2人がいい!!
バラバラ殺人の死体を見つけに行ったり、死体の写真を見合ったり、彼女の首をいい感じに締めれる紐を2人で探しに行ったり・・・
いつも”異常者近づけ体質”の森野を危険から回避させてる彼だけど、彼女は気付いてないし、彼も気付いて欲しくない。
「愛情を抱いているから?」と問われて”これは執着というのですよ”と心の中でつぶやく彼。 このシーン大好きっす♪
この2人でまた続編書いて欲しいなぁ〜
ストーリーはホラーというよりミステリーかな?
結構どんでん返しがあったりして、油断してるとしてやられます(^_^;)
表紙が地味だと思ったら、裏があんな風になってたとは・・・御代は見てのお楽しみ(笑)
| 井上 尚登 「T.R.Y.」 角川文庫 |
1911年、上海の刑務所に服役中の”伊沢修”は暗殺者に命を狙われるが、中国人”関”に助けられる。 関は中国の革命家で、次の革命の為に武器の調達が不可欠といい、伊沢の詐欺師の腕を見込んで日本陸軍から武器を騙し取るという壮大な計画を持ちかける。
スピード感があって、すっごく面白いです!!
伊沢修、私の好きなキャラクターベスト10に入るくらい好き〜〜〜(≧∇≦)
金持ちからはほんとに大金でも平気で騙し取るんだけど、それによって貧しい人に被害がこうむる時は絶対ほっとかずに、ちゃんと後の事も考えてやる。
ちょっとおとぼけな所も持ってて、すっごく可愛げがあるんよねぇ。
ん〜、いい男やぁ〜♪♪
でも関や陳、それに喜春姉さんとか、他の登場人物も魅力的だし、彼らの会話がほんとにテンポが良くて何度も笑っちゃいました。
上海では不動産屋になりすまし、日本では貿易商になりすまし、でも詐欺は計画どおりになんか絶対行かないから、その場でどんどん軌道修正していって、そこがまたスリルがあってたまらないっす。
最後まで息をもつかせぬストーリー展開で、も〜一気読みでした(^v^)