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今夜の番組チェック

2004年 2月

横山秀夫

半落ち

有栖川有栖

絶叫城殺人事件

恩田陸 ドミノ

恩田陸

麦の海に沈む果実
野沢尚 深紅
高田崇史 龍馬暗殺

2003年5月へ        

横山秀夫   「半落ち」     講談社

 元捜査一課の警部で今は警察学校の教職につく梶が妻を殺害したと自首してきた。アルツハイマーの妻に「殺してくれ」と頼まれ、止むに止まれず首を締めたらしい。 しかし自首は妻を殺してから3日後だったのだが、空白の2日間の事を梶は語ろうとしない。 2日間の真相は何なのか? 刑事、検事、新聞記者、弁護士、裁判官といった人々がこの事件をめぐり交錯していく。

 映画化にもなった作品です。
 「空白の2日間」を巡って、なんとか梶が歌舞伎町に行ったという事実を隠そうとする警察とそれを暴こうとするマスコミ。 
 でもみんな何かに縛られて、真実に近づいてもそれ以上前に行く事ができない・・・
 私はどうも梶には感情移入できなくて、彼の周りでジレンマの中で何とか真実を見極めようとする人たちにとても熱いものを感じました。
 特に好きなのは志木刑事♪ 半落ちの梶を上からの命令で完落ちにしようとして、自分自身に憤って警務部長に食ってかかるシーンは胸が痛かった。
 志木がやっと見つけた真実は、梶だけじゃなくって、きっと志木自身をも救ったんだろうなぁ〜
 ラストがいろいろ話題になった作品だけど、その事にはそんなに感動しなかった私でした(ひねくれ者?)

有栖川有栖   「絶叫城殺人事件」     新潮文庫

 火村とアリスのシリーズ。 ホラーゲームの城に出てくる怪物のように次々無差別殺人が起こる表題作他、ゴミの城や建設途中で廃墟となったホテルなど、6つの建物にまつわるストーリー。

 いつもの事ながら、何故か有栖川氏の作品は読んでもすぐに忘れてる(^_^;)
 「紅雨荘〜」は前にアンソロジーで読んでたのに、最後になるまで覚えてなかったという・・・(笑)
 「雪華楼〜」のオチはどっかで見たようなって思ってたら、映画「マグノリア」で同じシーンがあったって書いてあって「それや!」って思った。
 そんな無茶な・・・って思ったからよく覚えてたんよね。
 でも、映画より早く書いてたらしいし、本当にあった事らしい・・・う〜ん( ̄△ ̄〜
 全然話に関係ないけど、「アリとキリギリス」の話をアリスが嫌いだって事には同感。
 ほんまにキリギリスは夏場に遊ぶんやったら、野垂れ死にする覚悟でせ〜っちゅうねん!
 死にかけたからってアリの同情を引こうってとこが卑しいわ( ̄^ ̄)
 アリスも結構ひねくれ者って事が分かって、ますます好きになっちゃいました。えへ♪

恩田陸   「ドミノ」     角川文庫

 真夏の東京駅で巻き起こる、27人と1匹の運命のドミノが次々倒れるパニックストーリー。

 これだけ多い登場人物なのに、何も考えることなくどんどん読めていけました。
 キャラクターの設定がしっかりしてるっていうか、場面が手にとるように分かって、本当に面白いです♪
 とにかくいろんな事が次々起こって、息つく暇もないって感じ^^;
 東京駅って1回くらいしか降りたことないけど、行くことがあったら、東京中央郵便局のポストは見てみたいなぁ〜

恩田陸   「麦の海に沈む果実」     講談社文庫

 湿原の中にある全寮制の学園。三月以外の転入生は破滅をもたらすと言われている学園に2月最後の日に来た理瀬。 独自の規律で支配されている閉ざされた学園で、次々と起こる連続殺人。 三月の国で何が起ころうとしているのか?

 「三月は深き紅の淵を」の第4話「回転木馬」で出てきていた世界の話です。
 少女マンガで読みたいような話でした♪
 恩田氏の作品の学園物っていうのは、私の好きな60年〜70年代の少女マンガをほうふつとさせるのでとっても好きっす(^v^)
 ミステリーとしてもなかなか面白くて、理瀬の正体がまさか・・・ってな感じですΨ(`▽´)Ψ

野沢尚   「深紅」

 父・母・二人の弟を襲った一家惨殺事件。小学校の修学旅行に行っていた奏子は難を逃れたが、癒しがたい心の傷を持ったまま大学生に成長する。 彼女は父に恨みを抱き、今は死刑囚となった犯人にも同じ歳の娘、未歩がいることを知り、正体を隠しその娘に会いに行く。 

 被害者の娘と被害者の娘。
 彼女たちの負った心の傷は立場こそ違え、本当は同じなのかもしれない。
 自分は被害者の娘であるとか、加害者の娘であるとか、決して他人にばれないように生きてきて、親の背負ったものをそのまま背負わされて・・・
 奏子が未歩に復讐しようといろいろ画策して、でも本当は心のどこかでそんな事は間違ってると思って自家中毒に陥った後、「私と未歩はこの8年、充分すぎるくらい苦しんできたのだから」って思うとこでは涙が出た・・・
 こんな風に思えるまでに奏子が味わった苦しみが胸に迫ってきて痛かった・・・
 吉川英治賞を選考する時に「後半部分が弱い」とかって意見があったらしいけど、私は彼女たちが過去から解き放たれる為に、迷いながらも犯罪を犯そうとして、苦しみながら成長していく姿を描いた後半部分のほうが断然いい作品だと思ったけどなぁ〜
 野沢氏はドラマの脚本家としても大好きだったけど、小説家としても好きになりました♪

高田崇史   「龍馬暗殺」