| アレクサンドル・デュマ 「モンテ・クリスト伯」 |
何の罪もないのに、ただ自分の婚約者に横恋慕していた男にはめられて、牢屋に入れられてしまったダンテス。
彼は、命がけでその牢屋を脱出し、巧妙な復讐を遂げていく。
全7巻の大作だけど、展開がとにかく速くておもしろい!
牢屋で出会った囚人の”司祭”にいろんな学問を教えてもらい、それを糧に莫大な財産を得て、故郷に乗り込んで行き、自分をはめた人間たちを次々と破滅させていく姿は、ほんと復讐鬼ですね。
でも、昔自分が世話になった人には、神様のように助けてあげたり、自分をはめた男と結婚した恋人を憎んでるのに、その娘を結局幸せにしてあげたり・・・
どんなにひどい目に遭わされても、人間の本質は変わらない。 彼を見てると、そう思います。
| ジッド 「狭き門」 |
毎夏、叔父の家で過ごすジェロームは、従姉のアリサを愛していたが、彼女は母親の不倫などで深く傷ついていて、神への絶対的な愛を求める。 彼女の日記には、ジェロームへの愛と、神への愛に迷い、傷つき、それでも神への愛を貫こうとする心の葛藤が書かれていた。
天上の愛の為に、心の底から求めてやまないジェロームからの愛を拒み続けるアリサ。
なんの為に、そこまで自分を孤独にしなくてはいけないんだろう・・・
彼女の日記で、神への愛を誓いながらも、揺れ動く気持ちを読むたびに、泣けてきます。
| ミッチェル 「風と共に去りぬ」 1〜5 |
アメリカ南部の大農園の娘、”スカーレット・オハラ”がたどる、愛と波乱の人生。
映画があまりにも有名だけど、小説もほんとにおもしろいです。
美しく、激しく、超わがままなスカーレットが、どんな逆境にも立ち向かっていく姿は、ほんとに壮快!
”明日は明日の風が吹く”
すべてを失っても、こんな言葉を言い放てる彼女が、私は大好きです。
| グレン・ミード 「雪の狼」 |
冷戦の最中、合衆国が極秘に計画した”スターリン暗殺”。 ”スノウ・ウルフ”と呼ばれたこの作戦の為、ソビエトに行った暗殺者やCIA局員がたどった運命とは。
今でも、謎の残るスターリンの死の真相を、暗殺というアクション巨編にしている面白い作品。
絶対に不可能なことを可能にする為、命を賭ける彼らは、歴史の流れの中では、ちっぽけな存在でしかないのに、遂には歴史を変える大きな存在になっていく。
この本を読んで、世界史に弱い私が、スターリンの悪政に詳しくなりました(^^ゞ
| ユン・チアン 「ワイルド・スワン」 |
抗日戦争、内戦、文化大革命、中国の激動の20世紀を生きた女の三代記。
ほんとに凄い迫力のある、ノンフィクションです。
中国がたどる国の体制に翻弄され、著者の家族は迫害を受けるんだけど、強く正しく生きようとする彼らの姿には、本当に感動しました。
文化大革命なんて、遠い昔の出来事のような気がしてたけど、年代を見てみると、わたしがのんびり駄菓子屋の飴ちゃんを舐めて時代でも、まだ終結してなくて、こんなに近い国なのに、知らなかったことがほんとに多かったなと、あらためて思いました。
| ダニエル・キイス 「アルジャーノンに花束を」 |
32歳のチャーリィは、幼児の知能しか持っていないため、いつも他人に怒られたり、笑われたりの日々を送っていたが、いつも陽気に生きていた。
それが大学の博士たちによって、脳外科手術をして、超知能を持つ天才になった為に、本人と彼を取り巻く人達が少しづつ変わっていく。
いったい、人間にとって、本当に必要なものはなんなのか? そんなことを考えさせられる作品です。
チャーリィは、頭が良くなったら何もかもが幸せになると信じていたけど、超高度な知能を持てても、人間はそれだけで理解できるほど単純なものじゃない。
でも、最後に自分に一番大切なことを見つけた彼の、たどたどしいけど、やさしい経過報告を読んでいると、涙が止まりません。